伊豆大島シュノーケリングガイド|人気ポイント・見られる生物・シーズン徹底紹介

東京から最も近い南国リゾート・伊豆大島。火山島ならではの地形と黒潮の恵みにより、伊豆大島の海は透明度が高く、魚影が濃いことで知られています。スキューバダイビングのポイントが充実していることで知られていますが、実は、シュノーケリングでも十分に海の魅力を味わえる島です。 この記事では、伊豆大島でシュノーケリングを楽しみたい方に向けて、おすすめポイント、ベストシーズン、見られる魚、安全対策、観光情報などを詳しく紹介していきます。

目次

伊豆大島の海はシュノーケリング天国

伊豆大島の波浮港

伊豆大島は都心から約120㎞南の洋上に浮かぶ、伊豆諸島最大の島です。島の中央部には標高758mの活火山の三原山がそびえています。海の中にも火山活動で流れ込んだ溶岩が作り出すダイナミックな地形が広がり、多彩な生き物のすみかになっています。

そして、伊豆大島はシュノーケリングが初めてという方や、子どもも一緒に楽しみたいという方にもおすすめの島です。では、なぜおすすめなのかについて、詳しく解説していきましょう。

週末利用で気軽に行けるアクセス便利な島

伊豆大島は、東京・竹芝桟橋から高速ジェット船に乗船すれば、わずか1時間45分という近さです。また伊豆半島の熱海・伊東などからも船で行くことができます。そのため、週末旅行で気軽に海遊びに行くことが可能です。

黒潮の恵み豊かな海は生物の宝庫

黒潮の流れを受ける伊豆大島周辺の海は、年間を通して透明度が良好です。特に夏から秋にかけては、水中がクリアになり、浅瀬でも多くの魚を観察できます。ソラスズメダイやチョウチョウウオ各種、クマノミなどはレギュラーで見られ、夏から秋にかけては色鮮やかな南方種の幼魚たちもやってきます。さらに運がよければ、アオウミガメとの遭遇チャンスも!

ビーチエントリーで手軽に楽しめるポイントが揃う

ビーチから手軽にエントリーできるシュノーケリングポイントが多いのも、伊豆大島の大きな魅力です。「秋の浜」「野田浜」「王の浜」「トウシキ」などのポイントがあります。

アクセス方法とベストシーズン

伊豆大島へは東海汽船のジェット船や大型客船で手軽に行ける

伊豆大島は東京都に属する離島で、都心から最もアクセスしやすい島の一つです。主な交通手段は船と飛行機です。それぞれのスケジュールやメリットなどを説明しましょう。

東京・熱海・伊東からのアクセス方法

船で行く

伊豆大島へのアクセスで最も利用者が多いのが東海汽船の船です。

➀高速ジェット船(東京~伊豆大島)
竹芝桟橋 から 伊豆大島まで約 1時間45分。便数は1日1〜2便(季節により変動)。
行きは朝8時35分に東京発、10時20分には伊豆大島に到着します。帰りは14時45分に伊豆大島発で東京着は16時30分(ほかの時間の便もあり)。1泊2日でも十分に滞在が楽しめます。また、船の揺れが比較的少ないのも嬉しいポイントです。ただし、波が高い日は欠航・条件付き運航になることがあります。

②大型客船(東京~伊豆大島)
竹芝桟橋から伊豆大島まで大型客船で行く場合は、所要時間約8時間。行きは夜行便なので、時間を有効活用できます。22時に乗船して、伊豆大島着は翌朝6時。眠っている間に移動できて、翌日は朝からシュノーケリングが楽しめます。帰りは、14時30分に伊豆大島発で東京着は19時くらい。午前中にシュノーケリングをしてから、余裕で帰れるスケジュールです。高速ジェット船に比べると、運賃がリーズナブルで、比較的欠航が少ないのがメリットです。

③高速ジェット船(熱海・伊東~伊豆大島)
熱海・伊東からの高速船も運航されています。熱海港 から 伊豆大島までは約45分、伊東港 から 伊豆大島までは約30分です。便数は1日1便ですが、伊豆半島の観光と組み合わせられるのがメリットです。
なお、伊豆大島には元町港と岡田港の2つの港がありますが、どちらに着くかは当日の海況で決まります。宿泊先はどちらの港でも送迎対応してくれますが、事前に確認しておくと安心です。

飛行機で行く

調布飛行場 から大島空港へ、新中央航空のフライトがあります。所要時間は約 25分と最短です。便数は1日2~3便程度です。料金は船で行くよりやや高くなりますが、圧倒的に早く到着できること、船酔いが心配な方でも安心して利用できるのがメリットです。

ベストシーズンは初夏から秋にかけて

伊豆大島のシュノーケリングのベストシーズンは、6~10月頃です。6~8月は黒潮が接近する確率が高く、見られる生物がだんだん増えてきます。また9~11月は透明度が安定して良くなってくる時期です。カラフルな季節来遊魚も数多く登場します。
なお6~8月は水温20~26℃、9~11月は26~20℃とだんだん下がってきます。いずれの時期も、それほど水温は高くないので、ウエットスーツを着用したほうが快適にシュノーケリングが楽しめます。

伊豆大島の人気シュノーケリングポイント4選

エントリー・エキジット用のはしごが完備されている「秋の浜」(写真/伊豆大島写真館)

伊豆大島には、スキューバダイビングのビーチポイントが充実しています。そして、そこではシュノーケリングも楽しめます。エントリー、エキジット口などが整備されているので、安全に海に入れます。他にも島内にはビーチがありますが、安全確保のためにここで紹介するポイントで、シュノーケリングを楽しみましょう。ではそれぞれのポイントの特徴を紹介していきましょう。

(引用元)https://www.oshima-diving.org/diving.html

魚種が豊富な定番ポイント「秋の浜」

駐車場からエントリー口までは徒歩で向かう(写真/伊豆大島オレンジフィッシュ)

伊豆大島を代表するダイビングポイントで、シュノーケリングにも最適。やや水深はありますが、その分生き物の種類が非常に豊富です。飛び込み台があり、子どもたちに大人気です。ただし、浅い場所がないため、常に浮いていないといけないので、泳ぎが苦手だったり海が少しでも怖い方は要注意です。

◎見られる生き物:ルリスズメダイ、ツノダシなどカラフルな魚が多い。運が良ければキビナゴの群れやイサキの群れを近くで見ることができる。アオウミガメがやって来ることも。

なお、秋の浜で海に飛び込む際は、下にダイバーなどがいないか必ずチェックしましょう。はしごの上り下りの際も、ダイバーとぶつかったりしないように注意しましょう。はしごはシュノーケラーもダイバーも使うので、占領しないように気をつけましょう。

溶岩が作るアーチや岩場が特徴的「野田浜」

野田浜のシンボル・バディーズベル。ここの脇からエントリー口に下りていく(写真/シーホーネットダイビングセンター)

溶岩でできたアーチがあることでダイバーに人気のポイント。比較的水深が浅いので、子ども連れでも安心して遊べます。少し沖に出ると深くなり、ハマフエフキダイなどの大きめな魚も見られます。ただし、沖に出ると流れが強くなるので注意しましょう。

◎見られる生き物:ソラスズメダイ、メジナの群れ、ツノダシ、ハリセンボン、ウミスズメ、サラサエビなど。アオウミガメがやって来ることもあり。

比較的穏やかでビギナーでも安心「王の浜」

波が比較的穏やかで、浅瀬から魚影が濃いため、シュノーケリングが初めてという方にもおすすめのポイント。季節来遊魚もよく見られ、アオウミガメの遭遇率も高いです。

◎見られる生き物:ソラスズメダイ、チョウチョウウオなどのカラフルな魚。ミナミハコフグの幼魚などの季節来遊魚。アオウミガメに会えることも。

入り江状で穏やかで練習におすすめ「トウシキ」

浅瀬のタイドプールでシュノーケリングができる(写真/伊豆大島写真館)

比較的穏やかな入り江で、シュノーケリング初心者に向いています。水深2~3mのタイドプールで、クマノミに会うことも。見られる魚種は他のポイントに比べるとやや少なめですが、落ち着いてシュノーケリングの練習ができる環境です。

◎見られる生き物:ソラスズメダイ、チョウチョウウオの仲間、ニザダイ、アイゴ、クマノミ、ハゼ類など。

伊豆大島の海で見られる海の生き物

「野田浜」で見られたメジナの群れ(写真/伊豆大島オレンジフィッシュ)

伊豆大島の海は、黒潮の影響を受けて、さまざまな生き物に遭遇できます。また温帯の魚だけでなく、南方から流れてくる亜熱帯種の幼魚なども見られます。ここでは、シュノーケリング中に主に見られる生き物について説明していきます。

カラフルな魚たちが多い

イソギンチャクと共生するクマノミ(写真/伊豆大島オレンジフィッシュ)
不思議な形をしたミカヅキツバメウオの幼魚を見かけることも(写真/伊豆大島オレンジフィッシュ)

伊豆大島の海では、ソラスズメダイ、セダカスズメダイ、チョウチョウウオ各種、クマノミ、ニシキベラなど多彩な魚たちが見られます。夏から秋にかけては、かわいらしい幼魚を見かける機会も増えます。黄色い体色に黒の水玉模様が愛らしいハコフグの幼魚など、南方から流れてくる季節来遊魚と遭遇するチャンスも。

ウツボやタカノハダイの群れ、小型のカンパチなど、伊豆半島で見られる温帯種の魚たちもよく見られます。

ラッキーならアオウミガメと会える

アオウミガメが見られることもある(写真/伊豆大島オレンジフィッシュ)

運が良ければ、シュノーケリングでアオウミガメと泳げるのも、伊豆大島の大きな魅力。「王の浜」「野田浜」をはじめ、どのポイントでも遭遇チャンスはあります。ラッキーにも出会えたら、追いかけたりせずに、少し距離をとって観察するようにしましょう。

安全に楽しむためのルールとポイント

(写真/伊豆大島オレンジフィッシュ)

伊豆大島でシュノーケリングをする際に知っておきたいルールや、安全に楽しむためのポイントを押さえておきましょう。

定められたポイントで楽しむ

伊豆大島にはたくさんのビーチがありますが、基本的には大島ダイビング連絡協議会で定められたダイビングポイントでシュノーケリングを楽しむようにしましょう。またどのポイントも基本的にはダイバーが潜っています。お互いに邪魔にならないように楽しむように心がけましょう。

ダイビングショップのガイド付きツアーがおすすめ

伊豆大島にはダイビングショップがたくさんあります。器材の貸し出しのみも受け付けてもらえますが、できればガイド付きツアーに参加したほうが安心です。初めての方はもちろんですが、ある程度経験のある方でも、少し沖に出ると流れが強いため、ガイドを付けたほうが安心して楽しめます。

シュノーケリングに必要な器材リスト

シュノーケリングを楽しむためには、以下のアイテムが必要です。現地でのショップでレンタルできますが、事前にサイズをきちんと伝えて、自分に合ったものを借りるようにしましょう。

  • ライフジャケット 浮力を確保できるライフジャケットは必ず着用しましょう。
  • マスク、シュノーケル、フィン 水中でモノを見るためのマスク、水面に顔をつけて泳ぐ際に呼吸を確保するシュノーケル、そして泳ぐためのフィンは必須アイテムです。自分で購入する場合は、信頼できる器材メーカーがシュノーケリング用に作っているものを選ぶようにしましょう。
  • マリンシューズ エントリーするまでにサンゴや岩で足をケガしないように、サイズの合ったマリンシューズを履いておくと安心です。
  • ウエットスーツ、ラッシュガード 水中で体を保護、保温し、浮力を確保するためにも、ウエットスーツを着用することをおすすめします。真夏はラッシュガードでもかまいませんが、日焼け防止のためにも、長袖、長ズボンのものがおすすめです。

伊豆大島の観光・グルメ情報

伊豆大島には、陸上にもぜひ訪れておきたい観光スポットがいっぱいあります。シュノーケリングの後に、ぜひ訪れてみてはいかがでしょうか。

三原山・裏砂漠

三原山の火口(写真/伊豆大島写真館)

伊豆大島の象徴ともいえる活火山である三原山。その東側一帯は地表を黒い火山岩で覆われた「裏砂漠」が広がっています。地球のエネルギーを体感できるスポットです。

地層大切断面

(写真/伊豆大島写真館)

「バームクーヘン」とも呼ばれる巨大な地層断面は必見。島の1周道路沿いに、見事な縞模様の地層が600m以上も続いています。これは過去2万年間に繰り返された大噴火、約100回分の噴出物。

波浮港(はぶみなと)

波浮港の街並み(写真/伊豆大島オレンジフィッシュ)

レトロな港町の雰囲気が残るエリア。シュノーケリング後の散策や食事にぴったりです。歴史的建造物や資料館などもあるので、観光も楽しめます。

浜の湯、御神火温泉

海を見ながら温まれる浜の湯(写真/伊豆大島写真館)

シュノーケリングで冷えた体を温めるのに最適な温泉。「浜の湯」は温泉に浸りながら、伊豆半島や富士山を望めます(水着着用で、男女混浴)。「御神火温泉」は早朝から営業していて、レストランやプールも併設されています。

ぶらっとハウス

牧場で搾乳された新鮮な大島牛乳はとても美味(写真/伊豆大島オレンジフィッシュ)

伊豆大島の新鮮な野菜、牛乳・バターなどの地域の生産者の農畜産物を販売しています。大島牛乳や大島牛乳アイスなどがおすすめです。

このほかにもたくさんの景勝地やグルメが楽しめるので、シュノーケリングの後は島内探索をぜひ楽しんでくださいね。

まとめ:伊豆大島の海を思いっきり楽しもう!

伊豆大島は、アクセスの良さ、海の透明度、生き物の豊富さを兼ね備えた、日本屈指のシュノーケリングポイントです。初心者からベテランまで、それぞれのレベルで楽しめる海がここにはあります。
安全に配慮して、ルールを守って、伊豆大島の美しい海中世界を体感してみてください。きっと、また訪れたくなる特別な島になるはずです。

(協力先)

取材協力
大島ダイビング連絡協議会 https://oshima-diving.org/

写真・情報提供 
伊豆大島オレンジフィッシュ https://www.orangefish.tokyo/
シーホーネットダイビングセンター https://www.pension101.jp/

情報提供
ミスタードルフィンダイビングサービス  https://mr-dolphin.jp/
伊豆大島ダイビングうみのわ  https://uminowa.net/


ライタープロフィール
山崎陽子

編集者/ライター

学生時代に訪れた沖縄・慶良間諸島で海の美しさに魅了され、卒業後スキューバダイビングの専門誌『マリンダイビング』編集部に就職。沖縄、モルディブ、タヒチ、パラオ、メキシコ、タイなど、国内外約30エリアの海と島を取材。現在はフリーランスとして、幅広いジャンルで活動中。著書に『こんなの見たことない! 海のエイリアン図鑑』(共著、2024年 山と溪谷社)がある。

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