東京から新幹線と在来線を乗り継ぎ、エリアによっては約2時間前後でアクセスできる伊豆半島には、その成り立ちから多くの温泉、美しい山や海の景観、観光スポットがあります。
中でも伊豆半島の海は砂浜遊びからシュノーケリング、スキューバダイビングなど幅広く楽しめるスポットが多く存在しています。 今回は、伊豆の海を気軽に楽しめる、おすすめのシュノーケリングスポットをご紹介していきます。
伊豆半島について
伊豆半島は、静岡県の東部に位置していて、神奈川県の県境から太平洋に向かって伸びている半島です。山と海がおりなす絶景と豊富な温泉に恵まれていて美食の宝庫とも言われています。
約2000万年前は、本州から遠く離れた海底に存在していた伊豆ですが、フィリピン海プレートの移動によって北上し、約100万年前に本州への衝突を始め60万年前に現在のような半島の形になったと言われています。
伊豆の各所で見られる、特徴的な景観や豊富な温泉などは太古からの大地の営みが生み出したものであり、それは今もなお生き続けています。
伊豆半島でのシュノーケリングは9〜10月がおすすめ
伊豆半島のシュノーケリングツアーは、GWを含む4〜5月から開催され始めます。陸上に四季があるように、海の中にも四季があり春から夏にかけてはプランクトンが多く、そのプランクトンを狙って多くの魚が群れをなし始めます。
人気の時期は7〜8月の夏休みシーズンではありますが、水温の高さと魚影の濃さ、透明度が高くなり始めることを考えても、現地ガイドの多くの方が9〜10月のシュノーケリング体験をおすすめしています。
【7月〜10月の伊豆半島水温】
| 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | |
| 気温 | 24.8℃ | 26.0℃ | 23.2℃ | 18.7℃ |
| 水温 | 21.7℃ | 24.5℃ | 24.6℃ | 22.5℃ |
伊豆半島のおすすめシュノーケリングスポット|エリア別徹底解説
伊豆半島には、おすすめのシュノーケリングスポットが多数あります。黒潮の影響を受けるエリアでもあるため、魚影の濃さや水の透明度の高さも人気な理由の一つです。また、海底火山の影響により、海中の地形も様々で岩場エリアや洞窟エリアなども存在し、シュノーケリング初心者から上級者まで、幅広い層に人気を得ています。どんな魚が見れるのか、また各スポットの特徴、アクセスまでエリア別に徹底解説していきます。
東伊豆エリア
関東圏からのアクセスがよく、温泉地としても人気が高いのがこの東伊豆エリアです。オーシャンビューの旅館やホテルも多く、夏には熱海や伊豆で花火大会も開催されています。また、その魅力は海だけでなく滝、高原、山といった内陸部にも広がり、満喫することができるのも魅力です。
川奈海水浴場

川奈海水浴場は、シュノーケリングとしては中級者向けの、非常に透明度の高い海が広がっています。ダイビングスポットとしても人気で、多くの魚を見ることができます。運が良ければ定住しているウミガメに会えることもあります。岩場であるため、マリンシューズは必須のポイントです。海水浴シーズンは、海に監視員もいるのでお子様連れでも、安心して遊べるポイントになっています。
| 設備 | シャワー:なし トイレ:あり(隣のいるか浜公園) 駐車場:あり |
| 見られる魚 | クサフグ・ニシキベラ・メジナ・ニザダイ・アイゴ・ソラスズメダイ・ハタンポ・キタマクラ・クロサギ・ハコフグ・エソ・ギンポ・ウミガメ など |
| アクセス | 伊豆急行線「川奈駅」から徒歩15分 JR「伊東駅」からバス20分 |
| 備考 | 伊豆・伊東観光ガイド「川奈いるか浜公園」 |
富戸港(ヨコバマ)

初心者でもおすすめのポイントがこの富戸港です。海へ続くスロープも設置されていて、お子様連れの家族でも安心して楽しむことができます。富戸ダイビングサービスが運営する駐車場と施設を利用して、シュノーケリングが可能です。一般利用ができるのは夏期のみで、それ以外の季節はダイビングやシュノーケリングのショップのツアーに参加することで、ヨコバマでシュノーケリングをすることができます。
ダイビングスポットとしても人気で、生物の豊富さ、特に夏時期の水温が上がってくるころは、カラフルな魚たちの世界が広がっています。

| 設備 | シャワー:あり(有料) トイレ:あり 駐車場:あり 詳細は富戸ダイビングサービス |
| 見られる魚 | ソラスズメダイ・アオリイカ・イワシ・カンパチ・メジナ・クロホシイシモチ・ボラ・キンギョハナダイ など |
| アクセス | 伊豆急線「城ヶ崎海岸駅」下車後 東海バス「城ヶ崎駅口」から「市場入口」下車(約8分) |
| 備考 | おすすめショップ: OURBESTBUDDY ダイブ&ハウス富戸 |
初島

初島は熱海から、フェリーでわずか30分で行ける小さな島。大きな魚から、小さな熱帯魚まで様々な魚たちが色濃く生息しているので、離島ならではの景観が楽しめます。初級者向けの浅瀬ポイントから、中級者向けの冒険ポイントまで幅広く楽しむことができます。

| 設備 | シャワー:あり トイレ:あり 駐車場:あり(熱海港) |
| 見られる魚 | キンギョハナダイ・タカノハダイ・ソラスズメダイ・スズメダイ など |
| アクセス | JR東海道線「熱海駅」からバスで「熱海港」(約15分) そこから熱海港から初島行きのフェリー(約30分) ※詳細はこちらから:初島リゾートライン |
| 備考 | 初島唯一のスノーケラー専用有料施設 詳細はこちらから:初島スノーケリングセンター |
南伊豆エリア
伊豆半島の最南端で、東京からは車で約3時間半の場所に位置しています。美しい太平洋を目の前にした南国を彷彿とさせる植物や食べ物が有名です。
日本の渚百選に選ばれている「弓ヶ浜」、景勝地として有名な「石廊崎」、湯量が豊富な「下賀茂温泉」など観光地としても人気なエリアです。
ヒリゾ浜

ヒリゾ浜は、伊豆シュノーケリングスポットの中でも群を抜いた透明度と魚影の濃さを誇る人気ポイントです。また、渡し船でしかいけないという秘境感も人気な理由の一つとなります。切り立った崖に覆われており、黒潮の影響を受けやすく透明度が保たれ南国の季節来遊魚から大物まで様々な生き物を楽しむことができます。ドロップオフもあり、上級者でも満足できるポイントですが、潮流が速くなることも多いため、注意が必要です。
| 設備 | シャワー:あり(施設利用者で港にのみ) トイレ:あり(施設利用者で港にのみ) 駐車場:あり(港にのみ) |
| 見られる魚 | クマノミ・ソラスズメダイ・カンパチ・メジナ・アカハタ・カクレエビ など |
| アクセス | 「伊豆急下田駅」からバス 「下賀茂駅」で乗り換えて「中木」下車 ※「中木」への直通便は少ないので要注意 |
| 備考 | 車で行く際は、駐車場がすぐに埋まりやすく渋滞にハマることが多いため、早めに出発することをおすすめします 器材のレンタル、完備された施設利用でおすすめのショップ:中木マリンセンター |
恵比寿島

南伊豆の須崎半島の南端にある小さな島で、15分ほどで島を一周することができます。地殻変動によって、少し傾いた地層や、荒々しい水底土石流など太古の海底火山の名残を堪能できることも人気のポイントです。
端を渡っていく恵比寿島は、干潮時になると周辺に潮だまり(タイドプール)ができて、磯遊びや様々な生き物を観察することもできます。
| 設備 | シャワー:あり トイレ:あり 駐車場:あり |
| 見られる魚 | ソラスズメダイ・メジナ・ニシキベラ・チョウチョウウオ・ミツボシクロスズメダイ・イシガキフグ など |
| アクセス | 下田急行「下田駅」下車後、バス「須崎海岸」下車 (約12分)そこから徒歩10分 |
| 備考 | 器材レンタル、体験ツアー おすすめショップ:AIRE |
龍宮島(竜宮島)

龍宮島は、伊豆半島最大の「白浜大浜海水浴場」から歩いてたどり着けるポイントです。
伊豆に詳しい人でも、あまり広く知られてはいない穴場的ポイント。島の頂には、白嶋神社があり防波堤を歩いて行くことはできますが、高波の時や満潮時には危険なので注意しましょう。
入り江になっているため波は穏やかで、透明度も高く様々な南方の熱帯魚を見ることができます。プライベート感も堪能できるため家族連れにおすすめです。
| 設備 | シャワー:あり(夏期のみ) トイレ:あり 駐車場:あり |
| 見られる魚 | ボラ・ベラ・カワハギ・キビナゴ など |
| アクセス | 伊豆急行「下田駅」下車からバス「一色口」(約15分) そこから徒歩約5分 |
| 備考 | 伊豆白浜観光協会 |
落居海岸【穴場】

子浦の奥にある落居海岸は、道路も狭く、規模も大きくないため穴場的ポイントとなっています。波消しブロックと防波堤に囲まれているため、波の影響を受けにくく、透明度の高いポイントです。山々に囲まれていることもあり、海と山のコントラストが秘境感をより生み出しています。
| 設備 | シャワー:なし トイレ:あり 駐車場:あり |
| 見られる魚 | ニザダイ・メジナ・チョウチョウウオ・ボラ・ソラスズメダイ など |
| アクセス | 下田市内から車で約40分 Googleマップでルートを表示する |
| 備考 | 南伊豆観光協会 |
西伊豆エリア
西伊豆は美しい夕陽の絶景と、数々の温泉地として世界的にも人気な観光地です。海と山が織りなす景色は、まさに自然が作り出した芸術、四季折々で様々な表情を見せる景勝地としても広く知られています。
黄金崎

断崖が黄金色に見える独特の地形で知られる黄金崎は、その地質(プロピライトの露頭)が評価され、1988年(昭和63年)に静岡県指定の天然記念物に指定されています。海の透明度も高く年中を通して穏やかなことで人気。全長約100mの海水浴場は海の透明度も高く、磯遊びを楽しめるエリアもある人気ポイントです。

| 設備 | シャワー:あり トイレ:あり 駐車場:あり |
| 見られる魚 | スズメダイ・ハゼ・チョウチョウウオ・ベラ・カミソリウオ・タカサゴ・フエダイ など |
| アクセス | 伊豆箱根鉄道「修善寺駅」下車 堂ヶ島・松崎行きバス「黄金崎クリスタルパーク」下車(約75分) |
| 備考 | おすすめショップ:黄金崎ダイブセンター |
田子瀬浜海岸
田子瀬浜海岸は防波堤と尊之島に囲まれているため、風や波の影響が少なく安心してシュノーケリングを楽しめる穴場的ポイントです。透明度が高いことでも有名で、お子様連れの家族でも楽しめる人気ポイントとなっています。周囲に広がるエメラルドグリーンの海が印象的で、ダイビングスポットとしても人気です。
| 設備 | シャワー:あり トイレ:あり 駐車場:あり |
| 見られる魚 | ソラスズメダイ・オヤビッチャ・サヨリ・ハナハゼ・アイゴ・カワハギ・ボラ など |
| アクセス | 伊豆箱根鉄道駿豆線「修善寺駅」下車 東海バス「松崎」行き(約1時間25分) 「田子」停下車 徒歩20分 |
| 備考 | おすすめショップ:田子ダイビングセンター |
浮島海水浴場

浮島海岸は、洞窟が所々にありその中をシュノーケリングできるアドベンチャーポイントになります。比較的波も穏やかでシュノーケリングエリアが広いため、初心者から冒険好きの上級者まで幅広く楽しめるポイントです。
| 設備 | シャワー:あり トイレ:あり 駐車場:あり |
| 見られる魚 | クマノミ・チョウチョウウオ・ハタンポ・ヒメジ・ハマフエフキ など |
| アクセス | 伊豆箱根鉄道「修善寺駅」から 東海バス松崎・堂ヶ島・土肥方面行き(約1時間30分) 「浮島」バス停で下車、徒歩約8分 |
| 備考 | 洞窟周辺は深い場所もあり、岩場もあるためマリンシューズを持っていくことをおすすめします |
シュノーケルを快適に楽しむために
シュノーケリングは、ダイナミックな海を全身で楽しむことのできるスポーツです。
ですが、自然相手の海で遊ぶには危険が伴うものでもあります。
適切な器材を使い、知識をもち、守るべきことを守って快適にシュノーケルを楽しみましょう。
シュノーケリング器材
シュノーケリング器材は、自分で所有してもよし、ショップでレンタルしてもよし、ですがどちらにしても選ぶポイントをしっかりおさえて選ぶようにしましょう。
〈器材を選ぶ時のポイント〉
| マスク | ・顔にフィットして隙間ができないか ・ベルトの調節がしやすいか ・レンズが大きすぎる等ないか ・視力が悪い場合は度付レンズになっているか |
| シュノーケル | ・呼吸が無理なくできるか ・マウスピースの部分が咥えにくくないか |
| フィン | ・足のサイズにあっているか ・長さが長すぎる、短すぎる等がないか |
| アパレル | ・水着、ラッシュガードなどのサイズはあっているか ・動きやすいものか |
| 浮力体 (ライフジャケット・ シュノーケリング用ベスト・ウェットスーツ) | ・サイズが身体にあっていて、動きやすい状態にあるか ・泳いでいる時に呼吸が確保されているか ・水温にあったものを着用し、暑すぎる、寒すぎるなどがないか(ウェットスーツ) |
シュノーケリングの注意点
シュノーケリングは、特にライセンスの必要がなく、誰でも気軽に始められるスポーツです。しかし、毎年シーズンになると事故が減らないこともまた事実です。
それぞれの注意点をしっかり留意して、快適なシュノーケリング体験をしましょう。
| スポット選び | ・なるべく監視員のいる海を選ぶ ・海の濁りを防ぎ、良好な視界で見るためにも砂地の海よりも岩場の多い海を選ぶ ・スクールや体験コースなどを利用する |
| 海への出入り | ・波打ち際は、急に深くなることもあるので注意する ・海から上がるとふらつくことがあるので注意する ・浅瀬にいるウニなどの生物を傷つけない |
| 姿勢・行動 | ・真下を見るとシュノーケルに水が入るため、常に斜め前を見るように泳ぐ ・人とも岩場とも適度な距離をとる |
| 潮の流れ | ・海は常に流れているので、自分の位置が分からなくならないように常に気をつける ・万が一「離岩流」に巻き込まれたら、岸に対して平行に泳ぐ |
| 持ち物 | ・なかなか手荷物場に戻れないポイントも多いため、必要なものを忘れないようにする (日焼け止め、飲み物、シュノーケリング器材、着替えなど) |
大切なことは、決して無理をしてシュノーケリングをしてはいけないということです。
体調管理や過信による無茶のある行動など、事故の原因となりうる事態を避けるよう心掛けましょう。
シュノーケリングのルール
海には、それぞれのポイントを管理している団体があります。
特に伊豆は漁協が管理していることも多く、ローカルルールを守らずトラブルに発展する、なんてことのないように、シュノーケリングを始める前に現地のサービスや漁協に必ず確認するようにしましょう。
また、貴重なサンゴが群生しているポイントもあります。破壊したり、持ち帰ったりしてはいけません。
体験ツアーやコースを利用すればガイドが説明してくれます。説明を聞きルールも海も、海を楽しむみんなで守っていきましょう。
海は、一人ひとりの心掛けでこれから先も、その美しさを守っていくことができます。
無闇に海中生物を傷つけたり、ルールに反して密漁をしたりすることのないようにしましょう。
ライタープロフィール
Atsu
フリーランス|SNSIオープンウォーターインスタラクター取得
海に魅了され「安全に、海を楽しめる」ダイバーになりたいがためだけにインストラクターまで取得した、ただの海好き。
好きなダイビングポイントは、神子元島、銭洲、小笠原諸島母島。
好きな魚は、ハンマーヘッドシャーク。
フットワークの軽さに自信があり、興味があればどこへでもいけるタイプ。
(自覚はないが、結構な酒豪だとよく言われる)

